心で思ったことをラジオのように思念で周囲に伝えてしまう一方、IQ180を超える天才を発揮する人間《サトラレ》。本人に自分がサトラレだと自覚されないよう徹底的な保護政策が取られる日本を舞台に、新米外科医であるサトラレの青年と周囲の人々の関係を綴るヒューマン・ファンタジー。佐藤マコトの同名コミックでは脇役だった青年を主人公に据えて映画化された。
2001年公開/132分
英題:Transparent: Tribute to a Sad Genius
原作 | 佐藤マコト | 「サトラレ」「GONZA」「逃亡医F」 |
監督 | 本広克行 | 「ブレイブ -群青戦記-」「亜人」「スペーストラベラーズ」 |
脚本 | 戸田山雅司 | 「科捜研の女」「相棒」「メッセンジャー」 |
撮影 | 藤石修 | 「ドクター・デスの遺産」「催眠」「踊る大捜査線 THE MOVIE」 |
音楽 | 渡辺俊幸 | 「宇宙兄弟」「八日目の蝉」 |
あらすじ
思っていることを周りの人々に思念で伝えてしまい、しかも自分ではそれに気付かないという特異能力の持ち主「サトラレ」。しかし例外なく高いIQを持つ彼らを、国家は保護している。そしてここにも1人、「症例7号」と呼ばれるサトラレがいる。外科医を志した彼を保護するためにやってきた女性自衛官が目の当たりにする出来事とは…。
※以降はネタバレを含みますので、本編を視聴した後で読むことをおススメします。
「サトラレ」とは?
- 「サトラレ」とは、あらゆる思考が思念波となって周囲(10メートル)に伝わってしまう症状。
- 正式名称は「先天性R型脳梁変性症」。
- 国内では7人の症例がある。
- サトラレは例外なくIQ180を越す天才であり、国家財産として政府組織によって徹底した管理・保護が行われている。
- サトラレに対して事実を伝えることは禁止されている。
登場人物
- 里見健一(安藤政信)
サトラレ症例7号。新米外科医。3歳の時に飛行機事故で両親を亡くす。救出時にサトラレだと認定。それ以来、国に監視され生活しており本人は自分がサトラレであることも監視されていることも気づいていない。地元から出たことは一度もない。地元の病院に勤めているがサトラレのためオペを担当させてもらえず悶々としている。
- 小松洋子(鈴木京香)
防衛医大出身の精神科医。特能保全委員会からの指令で、外科医である里見健一を新薬研究の道に進めさせるため里見健一の勤める病院に派遣される。川上めぐみへの恋を健一に諦めさせることに成功するが、健一に惚れられてしまい任務の遂行上、付き合うことになってしまう。健一を見守るなかでサトラレに対しての考えが変わっていく。
- 川上めぐみ(内山理名)
健一と同じ病院に勤める研修医。健一に片思いされているが、周囲にも筒抜けになってしまい迷惑している。特能保全委員会の全面協力で健一に諦めさせるよう仕向ける。
- 白木重文(松重豊)
サトラレ症例1号。自殺したと見せかけ国の監視から逃亡。他人と距離をとるため無人島で一人孤独に暮らしている。
- 国光博一(小野武彦)
警護局長。特能保全委員会のメンバー。国益のため里見健一には外科医ではなく新薬研究の道に進ませるよう小松洋子を任命する。国民に対してサトラレの理解が深まるよう尽力している。
- 岡持勝則(小木茂光)、青木順也(田中要次)
24時間体制で健一を監視するSP。子供の頃から里見健一を見守って来た。
- 東隆之(寺尾聰)
サトラレである主人公を受け入れている病院の第一外科部長。健一の上司。健一の外科医としての能力の高さは認めているが、全てを包み隠さず周囲に伝えてしまうサトラレは医師に向いていないと考えている。
- 吉村伸江(深浦加奈子)
病院の看護師。サトラレが医師を続けることで迷惑している。噂好き。
- 里見キヨ(八千草薫)
里見健一の祖母。健一の唯一の家族。周囲の苦情を全て受けているが、健一のことは人よりも声が大きいだけだと愛情を注いで育ててきた。すい臓がんを患う。
主題歌
藤原ヒロシ+大沢伸一feat.クリスタル・ケイの「LOST CHILD」
視聴者の声
作品イメージ
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DVD「サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS」
©サトラレ対策委員会