1999年にTBSで放送された中谷美紀、渡部篤郎共演の人気刑事ドラマ「ケイゾク」。タイトルの「ケイゾク」は警察内部で“迷宮入り事件”を指す用語。物語では捜査一課の弐係がこの勤務にあたっている。この「弐係」で繰り広げられる個性豊かな刑事と、用意周到な犯罪者との知恵比べを軸にドラマは展開する。中谷美紀は東大卒エリートで天才的な頭脳を持つが、あか抜けない新米女性刑事・柴田を好演。一方、渡部篤郎は一見デキル男だが、ある事件に関わる曰く付きの叩き上げ刑事・真山を演じた。本作は人気シリーズとなり、後にスペシャル版と映画版も制作。さらに2010年10月期には本シリーズを手掛けた堤幸彦演出の「SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜」も放送され話題となった。©TBS
演出 | 伊佐野英樹 | 「池袋ウエストゲートパーク」「いちばん大切なひと」 |
脚本 | 西荻弓絵 | 「SPECサーガ」「SPEC~天~」「SPEC~零~」「SPEC~翔~」 |
撮影 | 唐沢悟 | 「イニシエーション・ラブ」「真田十勇士」「溺れる魚」「JamFilms」 |
音楽 | 見岳章 | 「ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer」「ケイゾク/特別篇(ファントム)」 |
あらすじ
迷宮入りの事件だけを扱う警視庁捜査一課弐係には未解決の事件が数多く眠っているが、解決するのは年に2~3件というお粗末な仕事ぶり。弐係の刑事たちは日々、安穏と過ごしてきたのだ。ところがここに東大卒のキャリア・柴田(中谷美紀)が配属されてきてからというもの、何故か迷宮入り事件(警察内部では“ケイゾク”と呼ばれている)の相談者が増えつつあった。
かつて“エンマの壺”の異名で恐れられた町田署捜査一課の警部補・壺坂邦男(泉谷しげる)が弐係にやってきた。野々村(竜雷太)の一期先輩でもある壺坂は定年間近。刑事人生は残りあと1週間となっていたが、彼にはどうしても解決したい事件があった。その事件とは、15年前に町田の中学校で起きた「小包爆弾事件」。熱血教師・森田功作(平尾良樹)の元に届いた牛肉の小包に爆弾が仕掛けられていて、死亡者が出たというものだ。死亡したのは森田とは関係のない富川桂一(秋吉信人)という男で、中学校の事務員・赤羽さくら(宮崎淑子)の婚約者だった。森田は「教師は物品授与禁止」の決まりを守り、事務員のさくらに肉をあげていたのだ。事件は時効まであと2週間となっていて、お蔵入り目前の難事件だが、犯人を見つけたい一心の壺坂は、過去に因縁浅からぬ真山(渡部篤郎)に手を貸してほしいと頭を下げにきたのであった。
※以降はネタバレを含みますので、本編を視聴した後で読むことをおススメします。
警視庁捜査一課捜査弐係(通称:ケイゾク)とは??
警視庁捜査一課捜査弐係(通称:ケイゾク)は、迷宮入りの事件だけを専門に扱う部署。地下3階に大量の書類と共に追いやられている。
登場人物
- 柴田純(中谷美紀)
警視庁捜査一課弐係に配属された東京大学法学部を首席で卒業したキャリア警察官僚。研修として3か月間、弐係に配属される。天才的な頭脳と洞察力・論理性を備えており、迷宮入りの難事件を解決に導く。怖いもの知らずの非常識。壺坂の刑事魂に感銘を受け、壺坂が追う爆弾魔の捜査を勝手に手伝おうとする。
- 真山徹(渡部篤郎)
警視庁捜査一課、捜査弐係に勤める叩き上げの刑事。公安出身でやり手だが全くやる気がなく、今は、迷宮入りの事件だけを扱う“弐係”に配属されている。野々村の命令で柴田の捜査に嫌々付き添う。プライベートではある人物を監視し続けている。犯人逮捕のため壺坂に囮に使われ、そのため犯人に殺されそうになったことから壺坂を毛嫌いしている。
ケイゾク VS 史上最悪の爆弾魔
- 壺坂邦男(泉谷しげる)
町田署捜査一課の警部補。通称「タンツボ」。元公安所属時代に自宅に爆弾を送りつけられ妻と息子を亡くす。同じ境遇の赤羽さくらを気にかけ、15年前に起こった「小包爆弾事件」を解決するため真山に捜査協力を依頼する。
- 赤羽さくら(宮崎美子)
町田東中学校の元事務員。爆弾魔の被害者・富川の婚約者。同僚の森田から中身が爆弾と知らずにステーキ入りの小包をもらい、その爆弾で富川を亡くしたショックから一時心身症になっていた。同じ境遇の壺坂に気に掛けられている。
- 河合秀樹(日野陽仁)
町田東中学校の元化学教師。気の弱い性格から当時は生徒からのイジメを受けており、事件後は大学院に戻った。
- 森田功作(山上賢治)
町田東中学校の熱血教師。爆弾を作った犯人の真のターゲットと目される。
- 白砂竜太(佐藤裕)
町田東中学校の卒業生。森田宛に贈られた小包の伝票に名前が載り、容疑者として目をつけられた。現在はステーキ店の店員をしている。森田の説諭が原因で恋人・友野順子が自殺したと思っているため森田に恨みを抱いていたとされるが、実際は森田が殺したと思い込んでいた。
- 友野順子
町田東中学校の学生。白砂の恋人で裏番。自殺する。
- 富川桂一(秋吉信人)
さくらの交際相手で婚約者。カフェでアルバイトをしながら司法試験の合格を目指していた。
警視庁捜査一課弐係
- 野々村光太郎(竜雷太)
捜査一課弐係係長。研修期間中の柴田が遅刻や規則を破っても全てもみ消すほどの事なかれ主義。壺坂の1年後輩。
- 近藤昭男(徳井優)
捜査一課弐係の刑事。プライベートは習い事で忙しく必ず定時で退社する。
- 谷口剛(長江英和)
捜査一課弐係の長身の刑事。いつも電話で蕎麦屋で起こった事件を調べている。
警視庁捜査一課
- 木戸彩(鈴木紗理奈)
捜査一課一係の庶務。弐係でサボっていることが多く、世話焼きで危なっかしい柴田の面倒を見る。
- 早乙女仁(野口五郎)
キャリア組の管理官。物腰は柔らかだがプライドが非常に高い。弐係や柴田のことを馬鹿にしている。
- 林田誠一(矢島健一)
捜査一課一係の係長。早乙女の腰巾着。毎回、弐係に偉そうに接する。
- 長尾昇(有福正志)
捜査一課の主任警部補。
その他
- 朝倉裕人(高木将大)
真山が監視している対象人物。大沢 麻衣子の恋人。実は真山の部屋にカメラを仕掛けており、真山の様子をチェックしている。
- 大沢麻衣子(西尾まり)
柴田の学生時代からの友人。朝倉に柴田との仲を勘違いさせるよう操作される。
- KEE(渋川清彦)
真山の身辺を調査する記者。路上で何者かにボーガンで撃たれ殺害される。
真相
爆弾魔の正体は赤羽さくら。自分を裏切った富川を殺害するために爆弾魔を装い、爆殺する。赤羽さくらは、化学教師の河合が学校で誤って友野順子を殺害するところを目撃。友野を自殺に見せかけることに協力することで、爆弾を作らせていた。
エンディング
壺坂は赤羽と富川の経緯を知っており、犯人だと目星はつけていたが、自分と同じ境遇の赤羽を信じようとしていたのだった。定年を迎えた壺坂を一課総出で送り出す。
主題歌
主題歌は中谷美紀の「クロニック・ラヴ」
視聴者の声
ドラマ『ケイゾク』6話までみました
— とaKバ (@kamijoipoutuko1) April 25, 2021
雰囲気が独特っていうかオタクが好きな演出が多くて気に入りました
もっと借りてくればよかった
つぎの休みに残りをレンタルしよ#ケイゾク pic.twitter.com/rYtUkH7scz
ケイゾク6話の、真山さんが柴田に壺坂さんの過去について話した後に、捜査資料をばら撒きながら「どこだ?証拠は!なめんなよ?」って言うシーンが一番好き。「柴田!お前、何か分かんねえのかよ!お前、頭いいんだろ!嫌なんだよこういうの!こういう気持ちが!」を聞いてる中谷美紀さんの表情も。
— 咲月 (@iluvmovie0) May 29, 2020
ケイゾク6話くらいまで見た時まではダントツにSPECのが好きだったんですけと今は正直ケイゾクのが好きになってしまいましたね
— 犬飼むねお (@inukai_muneo) November 19, 2020
だって真山さん可愛いんだもん!!
硬派な瀬文さんも超カッコイイけど
真山さんツンデレだし顔可愛いし妹いるしちょっとヤンチャな感じが堪んないんだよねーーー!!
真山→柴田の保護者ぶりいいですね
— サラダ油田 (@sarada_aburada) March 1, 2020
柴田可愛いけど、たまに「これがのちの中谷美紀か…」ってオーラ出すのたまらん。いや当時も中谷美紀なんですけど
ケイゾク6話をみてもれなく最後の敬礼で顔面崩壊するのが様式美 pic.twitter.com/H1231xlZn4
— あさださん@BOCたまアリ両日 (@gnemytks) August 25, 2020
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