芥川賞作家・藤原智美原作のサイコミステリーを『雷魚』の瀬々敬久が映像化。連続殺人事件で犯人に依頼人を殺害された探偵・藤原は自殺した妹の夫・花園と再会する。1998年/99分。英題:The Cold-Blooded Trap
原作 | 藤原智美 | |
監督・脚本 | 瀬々敬久 | 「アントキノイノチ」「感染列島」「とんび」 |
脚本 | 井土紀州 | 「MOON CHILD」 |
撮影 | 林淳一郎 | 「インシテミル」「回路」「リング」「ドラゴンヘッド」「カリスマ」 |
音楽 | ゲイリー芦屋 | 「CURE キュア」「ニンゲン合格」 |
あらすじ
渋谷で探偵業を営む藤原は、連続猟奇殺人事件によって依頼人を殺されてしまう。数年前に何者かに強姦され自殺した妹の夫・花園と再会した藤原は妹を死に追いやった犯人と連続殺人の関連を意識する。花園は独自で作り上げた詳細な犯罪地図を藤原に託し突然失踪する。後に残された藤原は地図を元に花園の足跡を辿るうちに、妹の自殺を巡る意外な真相を知ることに・・・。
※以降はネタバレを含みますので、本編を視聴した後で読むことをおススメします。
登場人物
- 藤原(哀川翔)
渋谷区桜ヶ丘で探偵業を営む男。妹のノリコが自殺した理由を花園から聞き、独自に調査を開始。花園が辿った足跡を追う中で意外な真相を知ることになる。
- 花園(西島秀俊)
藤原ノリコの夫で、藤原の義理の弟。妻のノリコが自殺した理由は暴行されたことだと、ノリコが亡くなった後に知り、桜ヶ丘で起こったあらゆる事件を調べることで犯人に近づこうと考え何年も独自に調査をしてきた。その膨大な資料を藤原に渡し、調査の引継ぎを依頼する。
- 由子(黒沢 あすか)
花園とは以前勤めていた会社で出会い不倫関係になる。ノリコが自殺した後に別れるが花園のことを忘れるため別の男性と結婚する。しかし旦那の浮気を知り、駅の階段から突き落とし大怪我を負わせる。その足で花園の元に現れ、同棲を始める。
- ノリコ
5年前に花園の浮気を理由に乳児とビルから飛び降り自殺をした。しかし、花園の調べで自殺前に暴行されていたことが分かる。
- 刑事(下元史朗、田中要次)
殺された須田久子と少女の犯人を追う刑事。藤原と花園のもとに聞き込みにやって来る。2人の過去を把握しており、時折様子を伺いに訪れる。
- 須田久子(朝岡実嶺)
ストーカー被害に悩む会社員。藤原の護衛のもと自宅マンションに帰宅するが、殺害されマンションから転落させられる。
- 花園が見つけた男(川瀬陽太)
暴行犯。少女殺人の犯人。
視聴者の声
「冷血の罠」(1998)VHS鑑賞。
— otoboke (@otoboke1717) January 29, 2019
渋谷区桜ヶ丘を舞台に、ひとりの女性の自殺の原因を巡って、因縁ある2人の男が対峙するサイコミステリー。瀬々敬久監督作品。
再開発でいまやゴーストタウン化してる渋谷区桜ヶ丘なので、久し振りに観て街の模様も懐かしく思えた。映画は禍々しい感じがたまらん😆 pic.twitter.com/UYJxwnlTTH
は〜い😚
— シン・てっちゃん (@UXCyJ9zRBGkPBEb) December 21, 2022
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🎬「冷血の罠」1998
監督:瀬々敬久サン
演者:哀川翔サン 西島秀俊サン
黒沢あすかサン
ひとりの女性の自殺の原因を
巡って、因縁ある2人の男が
対峙するサイコ·ミステリー…
✪こだわりの演出がイイネ⭐⭐ pic.twitter.com/orvzSxMCct
冷血の罠
— すらん。 (@slanwo3ga371de) December 18, 2022
前観たときも感じたのだけど、この作品は物語そのものというよりは、撮影されたときの変わりつつあった渋谷の雰囲気を切り取るために作ったような印象なんだよな。
登場人物たちもその時代の何かを投影したキャラクターで、だからどの人も捉えどころがない。
神保町シアターで瀬々敬久監督の『冷血の罠』を観た。西島秀俊と哀川翔は20年前に黒沢清監督の『ニンゲン合格』で共演しているが、同じ年に別の作品でも共演していたとは知らなかった。瀬々監督の犯罪映画の原点としても注目すべきサイコ・スリラーである。
— とおる (@furutoh) March 18, 2018
『蛇の道』の企画は元大映プロデューサー武内健さん(現・トラヴィス代表)。この人の作品歴がすごい。『シャブ極道』『DEAD OR ALIVE』『平成ガメラ』『Shall we ダンス?』『富江』『蜘蛛の瞳』『冷血の罠』……まぎれもなく90年代の邦画を活性化させていた。尊敬に値する。
— 磯田勉 (@isopie_) September 20, 2015
『冷血の罠』たぶん『セブン』に対するアンサーでもあるのではないかと。殺人犯の自意識に付き合いそうになると、それをターゲット側にひっくり返される。「作品」としての「殺人」は決して達成されない。
— 相原柊太 (@1111cider) March 17, 2018
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©1998 角川映画
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