『Arc アーク』は、2021年6月に公開された日本映画。監督は石川慶、主演は芳根京子。2021年公開/127分
原作 | ケン・リュウ | |
監督・脚本・編集 | 石川慶 | 「ある男」「点」「愚行録」「蜜蜂と遠雷」 |
脚本 | 澤井香織 | 「アンダーカレント」「ちひろさん」「愛がなんだ」 |
撮影 | ピオトル・ニエミイスキ | 「愚行録」「蜜蜂と遠雷」 |
音楽 | 世武裕子 | 「星の子」「リバーズ・エッジ」 |
あらすじ
舞台はそう遠くない未来。17歳で人生に自由を求め、生まれたばかりの息子と別れて放浪生活を送っていたリナ(芳根京子)は、19歳で師となるエマ(寺島しのぶ)と出会い、彼女の下で<ボディワークス>を作るという仕事に就く。それは最愛の存在を亡くした人々のために、遺体を生きていた姿のまま保存できるように施術(プラスティネーション)する仕事であった。エマの弟・天音(岡田将生)はこの技術を発展させ、遂にストップエイジングによる「不老不死」を完成させる。リナはその施術を受けた世界初の女性となり、30歳の身体のまま永遠の人生を生きていくことになるが・・・。
※以降はネタバレを含みますので、本編を視聴した後で読むことをおススメします。
登場人物
2071年
- リナ/17歳⇒19歳(芳根京子)
リナは17歳で男の子を産むが愛情がわかず自分の親に子どもを預け、一人酒場でダンサーをしている。黒田永真に見いだされ、彼女が経営する「ボディーワークス社」で永真のプラスティネーション技術を学ぶことになる。
- 黒田永真(寺島しのぶ)
血液の代わりに体を樹脂で満たし、肉体を朽ちさせないプラスティネーション技術の第一人者。遺体を生前の姿のまま保存する「ボディーワークス社」の経営者にしてアーティスト。リナのダンスを見て「ボディーワークス社」にスカウトする。
- 黒田天音/15歳(中川翼)
黒田永真の弟。「ボディーワークス社」に訪れた際、リナのプラスティネーション技術を褒め、宇宙飛行士になる夢を語る。
- 加南子(清水くるみ)
「ボディーワークス社」に勤めるリナの先輩。リナにプラスティネーションのイロハを教え、友人となる。
2082年
- リナ/30歳(芳根京子)
黒田永真に代わり「ボディーワークス社」の代表に就任。プラスティネーションのトップアーティスト。黒田天音が完成させた技術に賛同し、人類で初めての不老不死の女性となる。
- 黒田天音(岡田将生)
黒田永真の弟。プラスティネーションを発展させて、生きている肉体を永遠に保つ技術を確立。不老不死を実現するが、社会を混乱させ、これまでの常識を変えてしまう。供に永遠に生きて行こうとリナにプロポーズ。子供を産むことにネガティブなリナに、いつまでも待つと約束する。
- 黒田永真(寺島しのぶ)
「ボディーワークス社」の代表を辞任。不老不死は人間の進化ではなく退化であると、天音の研究に反対する。過去に亡くなったパートナーをプラスティネーションしている。後に自殺する。
- 加南子(清水くるみ)
奈々を出産し「ボディーワークス社」を退職。不老不死に関しては否定的。
- 奈々
加奈子の娘。生まれたばかりの赤ん坊。
- 佐々木(井之脇海)
天音と供に不老不死化の研究を行っている研究者。
2102年
- 黒田天音(岡田将生)
地方の離島に不老不死処置をしなかった人たちが穏やかに死を迎えることが出来る施設を建てる構想をリナに話す。遺伝性疾患により急速に老化し、亡くなってしまう。
- リナ/50歳(芳根京子)
黒田天音が亡くなったことで、彼が準備していた”天音の庭”を引き継ぐことを決意する。
- 佐々木(井之脇海)
天音と供に不老不死化の研究を行っている研究者。遺伝性疾患により不老不死の処置が出来ないことや40代以上の不老不死処置の場合、効果が出ない場合があることを記者会見で発表する。
2142年
- リナ/90歳(芳根京子)
不老不死の処理を行っていない人達の最期の場所として”天音の庭”を運営している。人工受精で産んだハル、奈々と島で暮らしている。
- ハル/5歳(鈴木咲)
リナと天音の娘。島で唯一の子供で”天音の庭”の入居する人たちから可愛がられている。
- 奈々(清水くるみ)
加奈子の娘。”天音の庭”でリナと共に働く職員。不老不死の処置を行っている。
- 利仁(小林薫)
妻・芙美の最期を看取るために里にやって来た元漁師。自分の考えにより不老不死の処置は受けていない。浜辺の空き家で一人暮らしをしており、捨てられたものを修理している。ハルのスケッチブックに書いた絵から、リナが捨てた息子であることが分かる。リナから不老不死の処置を勧められるが、断る。リナを待っているだけの人生だったが、芙美と出会ったことで人生を始めることが出来たと芙美に感謝している。ハルの兄にあたる。
- 芙美(風吹ジュン)
利仁の妻。不老不死の処置は受けておらず末期癌のため”天音の庭”に入居した高齢女性。利仁を愛している。
リナ:135歳
- リナ/135歳(倍賞千恵子)
利仁が船で出て行ったきり行方がわからなくなった後、不老不死の処置を辞め老いている。死を受け入れ、待ち望んでいる。
- ハル/50歳(中村ゆり)
リナと天音の娘。
- セリ(村井克行)
ハルの娘。祖母であるリナが不老不死の処置を辞めたことが理解できない。論文はリナの人生をまとめると話す。
視聴者の声
『#Arcアーク』観た。
— レク@めーぶれ(映画トーク配信番組) (@m_o_v_i_e_) June 25, 2021
人類初、永遠の命を手にした女性の物語。
生と死の線引き(Ark)による"死への恐怖からの解放=不老不死"は、哲学的に生から死への導線(Arc)を問う。
心的表象を映像で見せる石川慶監督の技巧と演技で表現する芳根京子はじめキャスト陣の融和が余白や行間を生み、観客の心を掴む。 pic.twitter.com/QHwisS6O70
今更ブレイク女優と呼ぶのは失礼だと思うので、例のタグは使いませんが……芳根京子さんが次のステージに上がったなぁと感じた2021年でした。掴みどころのない容疑者がひた隠す芯を見事に表現した『ファーストラヴ』、複雑な心情の変化を演じきり深みを与えた『Arc アーク』。いや〜、素晴らしかった! pic.twitter.com/hW50zSnR6M
— じぇれ☺︎映画 (@kasa919JI) December 5, 2021
『Arc アーク』一瞬だからこそ美しい花火。“永遠”と対峙する“刹那”。凛とした佇まいだけで画になる芳根京子さん…皺が多くなったからこそ益々素敵な名演者の方々。人肌の温もり伝わる…シンプルで効果的な演出掌る石川慶監督。世代を跨ぐ弔いに激しく落涙。類い稀無いArcを描き謳い上げる…人間讃歌。 pic.twitter.com/4Bap0jmrm5
— KeinosukeOkada (@HIP_K) June 27, 2021
映画鑑賞してきました✨
— K꙳★*゚ (@Laluna11147513) July 11, 2021
「Arc」芳根京子主演。
先入観無しで観に行ったんだけど、なんか泣けてきた。生と死は終わらないテーマだよなぁ。。と思う。
長く生きるって良いのか悪いのか。。色々考えてしまう。寺島しのぶの存在感が凄すぎます…!#Arc#アーク#芳根京子#寺島しのぶ
「Arc / 石川慶 監督」
— ちゃんぼ (@abikyokan666) November 30, 2022
冒頭15分で嗜好にブッ刺さり!
正直「えーSF?ふーん」ってくらいに思ってましたが、すごい好きでした。欲を言えば寺島パートもう少し見たかった。
不老不死を得られるとしたら?死生観を問うようなお話に美しい映像と音楽。倍賞千恵子の迫力。ラストシーンは何故か涙が出た。 pic.twitter.com/c0lBrxv7Rg
映画「#Arc #アーク」、芳根京子という女優さんにあまり興味なかったけど、素敵。自分の目にはときどき原田知世に見えていた。後半、中身90歳の演技に残念ながらあまり説得力を感じなかった。風吹ジュンの存在感が凄すぎたせいだと思う。あと台本の台詞の問題。
— umegrafix梅野隆児(ウメグラ) (@umegrafix) June 30, 2021
作品イメージ
視聴はコチラ
©2021映画『Arc』製作委員会
コメント