1999年に上映にされた黒澤清監督の「カリスマ」をAmazonプライムビデオで見ました。
これ予告編で新感覚NEOホラーって出てるんだけど、恐怖系?
ジャンルの説明が難しいんだけど、恐怖を楽しむようなホラーではないよ。1本の木を巡って争う人たちの話。黒澤清監督の作品は総じて難解だと言われるけど、怖いのNGな人でも楽しめるような作品になっているよ!(どうだろう…)
役所広司が『CURE』に続き、黒沢清監督作品で主演を務めた、1999年製作のホラーサスペンス。強烈な毒素をまき散らす不可解な木にまつわる人間たちの闘争ドラマ。
監督・脚本 | 黒沢清 | 「スパイの妻」「散歩する侵略者」「クリーピー 偽りの隣人」「CURE」 |
撮影 | 林淳一郎 | 「インシテミル」「回路」「リング」「ドラゴンヘッド」「仄暗い水の底から」 |
音楽 | ゲイリー芦屋 | 「大病院占拠」「恋のいばら」「ボイス 110緊急指令室」「愛がなんだ」「望郷」 |
あらすじ
籠城犯の説得に失敗し、犯人も人質も死なせてしまった藪池刑事は、“世界の法則を回復せよ”という、犯人が残した謎めいたメッセージに導かれるように、ある奇妙な森を訪れる。そこには強烈な毒素を周囲にまき散らす、“カリスマ”と呼ばれる1本の老木が生えていて、さまざまな人々がそれをめぐって対立を繰り広げていた。藪池は森の植物の研究をする美津子とその妹の千鶴、カリスマを守ろうとする青年・桐山らと知り合うが……。(公式サイトより引用)
カリスマとは?
山中の私有地に生えている一本の木。世話をしている桐山が「カリスマ」と呼んでいるだけで正式名称ではない。一見普通の木の様に見えるが、木の根から毒素を分泌し、周囲の植物を殺し、自分だけ生き残ろうする悪魔のような木。不思議なことに他の植物はカリスマを拒絶することなくカリスマの周りに進んで集まり、そして若い木から倒れていく。いつしか植物だけではなく登場人物達も魅了されていく。
登場人物
- 薮池五郎(役所広司)
真面目過ぎて警察組織内で上手く立ち回れずに微妙な立場にいる刑事。立て籠もり犯との交渉役だったが、犯人と人質の両方を助けようと犯人を撃たなかったことで結果として犯人・人質の両方を死なせてしまう。無期限の休職となり、山中をさ迷っている中で、眠っていた廃車ごと燃やされた上に警察手帳と拳銃を奪われてしまう。”カリスマ”を巡る抗争を一歩離れたところから見ながら、木と森の両方を助ける方法を考える。木と森のどちらかが大事ということではなく、木の1本1本の集まり、それが森であるという考え方。徐々に周囲の人達が彼の動向を気にするようになる。
- 桐山直人(池内博之)
元療養施設だった廃墟をねぐらに、院長夫人の面倒を見ながら”カリスマ”の世話をしている青年。”カリスマ”に近づく人間に暴力をもって抵抗している。中曽根や神保教授と敵対しており、”カリスマ”の行く末を心配し藪池の協力を仰ぐ。自然は弱肉強食。例え森全体が枯れて一本の木だけが残ったとしても、それも自然の在りよう、「森(世界)の法則」だと考えている。
- 神保美津子(風吹ジュン)
武蔵野理科大学の教授。専門は植物で、特別な1本の木よりも森全体の生態系を守ることが大事だと考えている。”カリスマ”と森の両方が生きる方法は無いと断言。森が死んでいく原因が”カリスマ”にあると考えており、池に毒をまき、森全体を一度殺すことで生態系を元に戻そうとしている。生きる力と殺す力は同じことだと藪池に教える。
- 神保千鶴(洞口依子)
美津子の妹。姉や森の生活にウンザリしており、姉は狂っているので真に受けない方がよいと藪池に伝え、藪池に自分を外に連れ出すよう執拗に頼む。藪池が眠っていた廃車に火をつけ、助けた張本人。大事なのは森の外で、木も森もどうでもよいと考えている。
- 中曽根敏(大杉漣)
自治体から依頼され、森が枯れていくことを止めにきた森林キーパー。集団で乗り込んで行き”カリスマ”を強制撤去しようとするため桐山と度々揉める。倒れていた藪池を助け、自分達の味方になるように誘う。オオワライタケが大好き。
- 坪井達夫(大鷹明良)
市の環境保全課の職員。森が枯れるのを止めないと森の仕事から解放されないという理由で中曽根に保全を依頼する。また、猫島に”カリスマ”の情報をまわし、報酬を得ようとする。
- 猫島(松重豊)
収集家に売るため”カリスマ”を買い取りに来たブローカー。武闘派で桐山対策に猟銃を持参する。”カリスマ”に魅了され独り占めしようとする。
- 西(吉田淳)
猫島の部下。”カリスマ”を見張っていた所を桐山・藪池に襲撃され、藪池に足を撃たれる。
- 杉下(田中要次)
猫島の部下。
- 部長(塩野谷正幸)
立て籠もり犯と人質の両方を死なせた薮池に無期休暇を言い渡す。
- 院長夫人(目黒幸子)
亡くなった院長の未亡人。藪池の事を院長と勘違いし、桐山を解放するようにお願いする。
- 院長
”カリスマ”を大陸から持ち込み、この山に植え世話をしていた人物。桐山が慕っていたが3年前に亡くなった。劇中には名前だけ登場。
視聴者の声
カリスマ
— にこちゅん丸🍑休 (@nicoch_9) November 24, 2020
こういうの大好き!深読み案件!
日常風景の中で唐突に始まる殺人シーン大好物で痺れる!こういう見せ方超CUREっぽいって思ったら同じ黒澤清監督だったのでほほぅとなった
ハンマー撲殺シーンと刀でずぶっとやるとこマジ怖い。ああなったら逃げられないなぁ😢
ラスト何!?不気味だ…解説求… pic.twitter.com/Q747iq5zsT
黒澤清、カリスマも叫びもCUREも回路も、ゆっくりゆっくり穏やかに世界が誰かの悪意と呼ぶには余りにも透明な祈りによって滅びていく様な話なので好きなんだけど、私が好きな人は大抵ミッシェルもキリトもそういう終わりを歌うので、そういうのが好きなんですわ……
— 烏瓜 (@yu3ha) January 6, 2019
刑事(役所広司)は、山中で大杉漣杉が率いる森林キーパーたちに遭う(後に松重豊が雇われる。)
— 金泉2021 (@gold_onsen) April 29, 2022
生命力の強い木『カリスマ』は、亡き医師が植えた木で、医院元職員(池内博之)が、伐採したい森林キーパーたちと対立しつつ守っている。
別途、植物学者(風吹ジュン)とその妹が、思惑あって森を見守っている。 pic.twitter.com/8K3Kgyl3ra
黒澤清まつり!
— 月収50円 (@50yen2525) June 29, 2016
映画『カリスマ』を見る
まじめな刑事がある森でカリスマと呼ばれる木とそれを巡る人々の生き方に触れ、自然の真理や生きる事と殺す事を悟る話
今ある自由は隷属の上に成り立ってるもので、自然のような「在るがまま」を人間が体現したとき訪れる恐怖
『カリスマ』面白いことは確実なのだが、自分でも何が面白いのか分からないし、内容も死ぬほど意味不明。だけど面白い。役所広司、大杉漣、松重豊など素晴らしいキャストによる暗い哲学的な映画。
— たつ (@Miya380415) August 4, 2022
考察終わり次第感想出すと思います
「世界の法則を回復せよ」 pic.twitter.com/3g0PoUlvIy
役所広司演ずる薮池五郎と『カリスマ』を巡る人々。
— waos systems (@waos_systems) January 2, 2020
「お前一体何を したんだ。」・・まったくだ。#カリスマ#黒沢清#洞口依子#役所広司#風吹ジュン#大杉漣 pic.twitter.com/J7vyMYc1MD
『 カリスマ 』1999年 世界中が終末論で騒いで月刊ムーが売れていたオカルトな時代に、監督が描いた 世界の終わり。大杉漣が狂ったり、シュールな長回しのドタバタ劇があったり 見たことない演出が新鮮で始終ほくそ笑んでました。それからが黒沢清の始まりでした。
— 古書と古本タケシマ文庫 /熊本の本の買取/熊本の古本屋 (@takeshimabunko) March 17, 2019
#あなたの黒沢清はどこからですか pic.twitter.com/AavmEqyYEJ
作品イメージ
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関連情報
出典:公式サイト
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