「CURE」の黒沢清監督が「蛇の道」に続いて哀川翔主演で描いたバイオレンス・アクション。1998年/83分。英題:Eyes of the Spider
監督・脚本 | 黒沢清 | 「散歩する侵略者」「CURE」「蛇の道」「カリスマ」 |
脚本 | 西山洋一 | 「刑事(デカ)まつり」 |
撮影 | 田村正毅 | 「ドライブイン蒲生」「蛇の道」「こおろぎ」「タンポポ」 |
音楽 | 吉田光 | 「復讐 THE REVENGE 運命の訪問者/消えない傷痕」「蛇の道」 |
あらすじ
殺された娘の復讐を果たした新島(哀川)は、生きる目的を失い無為な日々を送っていた。そんなある日、再会した昔の同級生・岩松(ダンカン)に殺しのビジネスに誘われる。殺しの仕事を始めるうち、新島は暴力の世界にはまっていく自分を感じる。しかし、やがて新島は重大な決断を迫られることになるのだった……。
※以降はネタバレを含みますので、本編を視聴した後で読むことをおススメします。
登場人物
- 新島直巳(哀川翔)
娘を殺した犯人を6年越しに突き止め、殺害し埋める。退屈な生活に戻った頃、同級生の岩松から熱心に声をかけられ岩松の殺人を生業とする会社に転職する。淡々と仕事をこなしていくが、岩松の動向を心配した組織の上役から、岩松の様子を報告するよう命じられる。
- 岩松(ダンカン)
新島の高校時代の同級生。偶然、街で新島を見かけ声をかける。組織から依頼された殺人をこなす仕事をしており心が摩耗している。新島に一緒に働こうと強引に勧誘、殺人を重ねていく。
- ミキ(佐倉萌)
岩松の女で美人局。ターゲットに抱かれ油断させたところで岩松たちに引き渡す。
- 星(阿部サダヲ)
イワマツインターナショナルの社員。新島に書類にハンコを押す仕事を教える。岩松の命令で会社内でローラーブレードの練習をしている。
- 前田(梶原聡)
イワマツインターナショナルの社員。星と共にターゲットを殺す。殺伐とした雰囲気を変えようとと皆を釣りに誘う。
- 依田(大杉漣)
組織の上役。新島を1人呼び出し、岩松の監視と報告を命令する。新島を気に入りボスの新沼に引き合わせる。
- 日沼(菅田俊)
組織のボス。普段は化石の発掘をしており、一緒に発掘をした新島を気に入る。金政会の会長を殺すように命令する。
- 金政会の会長(諏訪太朗)
ヤクザ。岩松と近づいたため、日沼の命令で岩松インターナショナルのターゲットとなり山中で殺害される。しかし岩松が仕込んだ影武者だったことが分かる。
- 新島紀子(中村久美)
新島直巳の妻。娘の死を吹っ切れようとしているが、忘れることが出来ず苦しむ。時折、娘の幽霊が見える。直巳が娘の復讐をしたことは知らない。
- 復讐される男(寺島進)
6年前に新島の娘を殺害。新島に捕まり殺害される。死体は空き地に埋められるが…
視聴者の
「蛇の道」「蜘蛛の瞳」一気見。黒澤清に苦手意識あったけど良かったです。特に観たかった「蛇の道」は期待通りの?気持ち悪さでダメージ大。観た者にはわかる良い場面を切り取ったポスターが格好いい。DVDのジャケ写はこれじゃないんだよなー。 pic.twitter.com/ulfPQK7iOg
— 宮澤あんじ (@miyasawaanji) May 22, 2016
ぼくも最近見返したので、あの寒々とした終末感と人が染みになってしまう、あの存在の脆さを感じさせる感覚は幽霊が出てくる映画では他に無いんじゃないでしょうか…
— くま@べあ KUMA-BEAR (@kuma_zombi) August 6, 2020
黒澤監督の『蜘蛛の瞳』ホラーじゃないんですけど、誘拐されて殺された娘が家に帰ってくるシーンがすんごく怖いのでオススメですよ!
「蜘蛛の瞳」
— 週末の本読み@終活中 (@dev_book_read) March 12, 2017
娘の復讐を果たした男のその後を描いた話。「蛇の道」の続編。
哀川翔、ダンカン。黒澤清監督作品。
「蛇の道」観てからすぐ観れば良かった^^;
流されるように会社を辞め、昔の友人の殺し屋稼業を手伝う。ラストのワンシーンでΣ(°△°)マジか?最初から確認する?ってなる。
『蜘蛛の瞳』哀川翔と菅田俊が野っ原で追っかけっこしてる画なのにオシャレに撮れちゃうんだもの。やっぱり推しは凄いな。
— 🍺とらねこ (@chatoraneko) May 19, 2021
映画秘宝読んで『蛇の道』『蜘蛛の瞳』ポチってしまった。当時は黒沢清が哀川翔と組んでVシネマを撮ってたことも知らずに新文芸坐のオールナイトで立て続けに観て、とんでもないものを見てしまった……という感慨にふけりながら朝の池袋を歩いていた記憶。しかしこのポスターやっぱりカッコいいなぁ。 pic.twitter.com/EM7cbeysRK
— HAL (@is_jenga) November 24, 2020
#私上最恐の映画 #黒沢清
— 雨宮α (@amemiya_alfa) April 14, 2019
『蜘蛛の瞳』
哀川翔の空虚と殺戮の日々。前作『蛇の道』の彼にはある目的があったが、本作にはそれすら無い。彼はもう虚無の人なのだ。そして現れる娘の亡霊······。白い布を被った木の杭だけで観客を震え上がらせる黒沢清は凄いと思う。 pic.twitter.com/FgSh8BIsCJ
アマプラで、黒沢清「蜘蛛の瞳」初号の東京現像所以来に見る。黒沢さんと哀川翔コンビのVシネ最後の作品。当初は修羅の極道とかなんか副題が付いていた。「復讐2」と一対を成すアンダーグラウンドな人々の空虚さが残る活劇。この頃の菅田俊さんいいなあ。
— 佐々木浩久 (@hirobay1998) August 13, 2022
視聴はコチラ
©KADOKAWA 1997
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