賛否両論ある本作。”賛”の方のレビューが傑作!とあったので気になって見てみました。もともと青山真治監督の作品は好きなんですが、私には「こおろぎ」は説明しづらい奇妙な映画でした。
鈴木京香様が異様に艶めかしいし、一緒に生活している謎の老人・山崎努さんが奇怪過ぎて、正直話が入ってこないんですよね(笑)。でもチキンを頬張る2人が見れたので元はとったような気になってます。睨みつけるようにチキンを食べる鈴木京香様と京香の指まで舐め出す老人。変化していく主従関係が面白かったです。
自分にはこの男しかいない。この男がいなければ自分もいない。
映画『こおろぎ』は、青山真治監督が2006年に制作し、東京国際映画祭、ヴェネチア映画祭に出品されながらも、劇場で一般公開されなかった幻の映画。2022年にソフト化される。西伊豆の別荘地を舞台に、男女の奇妙な関係を映し出す。鈴木京香と山崎努のほか、安藤政信、伊藤歩、光石研などが出演。脚本は岩松了。
原案 | 畠中基博 | 「私立探偵 濱マイク」(制作) |
監督・脚本 | 青山真治 | 「EUREKA ユリイカ」「私立探偵 濱マイク 名前のない森」 |
脚本 | 岩松了 | 「たみおのしあわせ」「時効警察」「日曜日は終わらない」「東京日和」 |
撮影 | 田村正毅 | 「ドライブイン蒲生」「ゲゲゲの女房」「蛇の道」「タンポポ」 |
音楽 | 長嶌寛幸 | 「へんげ」「MEMORIES」「サッド ヴァケイション」 |
あらすじ
静岡県西伊豆かおるはこの土地で盲目で口のきけない男と暮らしている。いや暮らしているというよりも男を「飼っている」に近い。盲目の男は一人で出歩き、深夜の海に浸かったり謎の行動をとる。かおるは地元のバーで出会った若い男と女からその土地に伝わる謎めいた歴史を聞かされるが。(関連サイトから引用)
※以下からネタバレを含みますので、本編を視聴した後で読むことをおススメします。
登場人物
- かおる(鈴木京香)
西伊豆の別荘で不自由なく生活している女性。盲目の老人の空洞の様な目に魅了され一緒に生活している。しかし、老人を困らせることで、「私がいなければこの男は生きていけない」という優越感に浸っている。時々、退屈しのぎに漁師町のバーに行っており、そこで出会ったタイチとレイコに洞窟に連れていかれ、隠れキリシタンの伝説を聞く。
老人が亡くなっても感情は動かなかったが、老人がいなければ自分もなかったことに気づく。タイチが開いたパーティーで、安心し老人のベットで眠る。
パーティー後、沈められた宣教師の船が海から引き上げられるところを皆で見に行くが、「祠に祀られた偽物の役割が終わった」というレイコの話を聞き、海に落ちていた老人の杖を見て混乱している中、レイコがトラックにひかれるところを目撃し、倒れてしまう。
1年後、帰って来た老人を見て、自分にはこの男しかない、この男がいなければ自分もいないと気づく。かおるは一人洞窟に行き、祀られていたモノをマッチの火でのぞき込む。
- 老人(山崎努)
別荘で一緒に暮らす、かおるが見つけてきた老人。盲目で口のきけないため、食事や散歩等、かおるが全ての世話をしている。バーから帰ったかおるからタイチの匂いを感じとった老人は嫉妬しているのだろうと指摘されるが笑っている。老人は時々一人で近所の洞窟を見に行っているようだが、ある日倒れてしまう。老人は一人で深夜に海に入るという奇妙な行為をとり、翌日別荘に戻ってきたものの、そのまま亡くなってしまう。
1年後、帰ってきた老人は嫌いだったタバコを吸っていた。
- タイチ(安藤政信)
共済組合で運営している町民向けのバーに入り浸っている美青年。かおるにちょっかいを出し、老人が一人海に浸かっているのをずっと見守る。かおるを隠れキリシタンを祀った洞窟に連れていくが、レイコの話は全部嘘だと笑う。老人が亡くなったあと、かおるの別荘でかおるが自由になったことを祝したパーティーを開き、老人は必ず戻ってくると話す。
- レイコ(伊藤歩)
タイチと一緒に行動している派手な女性。かおるに地元に残る隠れキリシタンの伝説を伝える。宣教師が沈められた船を引き上げられた後、トラックにひかれる。
- 不動産屋(光石研)
別荘を販売する不動産屋。
- 看護師(尾野真千子)
倒れたかおるが入院する病院の看護師。レイコの事故を知らないとかおるに説明する。
- 看護師(斎藤陽一郎)
別荘の周辺の木を切る植木屋。
- 別荘を内見しにきた客(小澤征悦)
登場人物は、ほとんど上の4人だけで物語が進みます。
レイコが説明した隠れキリシタンの伝説
宣教師達を一度は匿ったものの都合が悪くなった村人たちは、宣教師を殺害しました。
その遺体を船に乗せ、火をつけて海に沈めます。
しかしその年にこの一帯に津波がやってきて、村は全滅しました。
バテレンの祟りだと恐れた村人たちは、洞窟を作って宣教師を祀りました。
視聴者の声
『こおろぎ』
— ミユキ (@QUuQZs1DKVQfb5q) January 28, 2020
2007年青山真治監督・岩松了脚本
劇場公開されずにお蔵入りした幻の作品。
山崎努こわい
鈴木京香引くくらい綺麗でエロい
安藤政信くっっそイケメン
伊藤歩……伊藤歩?!
映像と音楽キレッキレ
総じて超ド級の怪作。そして面白い。これぞ映画!という満足感あり。
(感想になってない) pic.twitter.com/38KwFzTydB
青山真治監督作品はそんなに沢山観れてないけど、一番好きなのが『こおろぎ』。映画的な面白さと怪奇に満ちていて隠れた名作だと思うんですよね。なぜ有名じゃないのかわからないくらい。今ならアマプラで観られるのでぜひ。 pic.twitter.com/gS6sQw4w2V
— ミユキ (@QUuQZs1DKVQfb5q) March 25, 2022
②→のお話を紡いでいく。普通の人間ドラマかと思ったらこの土地にまつわる歴史が絡みオカルトチックな展開に。安藤政信や伊達歩も含めて当時の旬の役者のオーラを感じる。鈴木京香綺麗過ぎ。山崎努の凄み。売れる前の尾野真千子の姿は確認できたがエンドクレジットで石出奈々子さんの名前 #こおろぎ→ pic.twitter.com/YffYF21Oc7
— KEIちゃん(a.k.a.やさくまムービー) (@kei_chan555) December 7, 2019
え、青山真治監督、え、信じられない、早すぎる…何度も言うけど映画「こおろぎ」を観た時の衝撃は忘れられない…。ご冥福をお祈りします…。
— ふたつへんじ (@FUTATSUHENJI) March 25, 2022
映画映画『こおろぎ』のディスクに印刷されている山崎努が怖すぎるぜ。 pic.twitter.com/dTAvuogskj
— 恐怖!ネコ。 (@turuya4) January 7, 2020
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