長い間、多くの人々に愛され続けてきた手塚治虫の「火の鳥」には、わたしたちが深く考えるべき二つの大きなテーマが描かれています。 そのひとつは、「歴史」「宗教」「愛」「寿命」「生き様」といった人類に普遍的な「生」の問題です。もうひとつは、科学や文明の発達にともない提起され始めた、「環境」「遺伝子操作」「クローン技術」「ロボットと人間の関わり」という、わたしたち現代人が今まさに直面している、新しい問題なのです。50年も前に描き始められた作品にもかかわらず、「火の鳥」は21世紀を生きるわたしたちにとっても「人間とは、生命とは何か」を問い続けている物語です。
「火の鳥 復活編」作品紹介
2004年にNHKで放送された手塚治虫原作「火の鳥」のアニメ作品。
「火の鳥 復活編」あらすじ
25世紀の地球は環境悪化に苛まれていた。青年レオナは地球を再生する構想「フェニックス計画」研究施設の爆発事故に巻き込まれたが、人工頭脳を埋め込む手術で一命を取りとめる。しかし、事故以前の記憶を失くすとともに、人間を人間として認識できなくなってしまう。人間がガラクタにしか見えないレオナは、廃棄物処理場で旧型ロボットのチヒロと出会う。レオナにはロボットのチヒロが人間の女性に見え、恋に落ちる。
「火の鳥 復活編」原作情報
「火の鳥 復活編」は1970年-1971年にかけて「COM」で連載された。単行本7巻-8巻が該当するが、原作とアニメ版では内容は大きく異なる。
登場人物
- レオナ(佐々木望)
猿田彦博士の地球を再生するという構想「フェニックス計画」に参加した研究員。火の鳥の生物データを解析中に起こった施設の爆発事故に巻き込まれ記憶を失う。人口頭脳化する手術の影響で人間が鉄クズに見え、廃棄寸前のロボット・チヒロだけが人間に見える不完全な状態になってしまう。廃棄から救うためチヒロを連れて施設から逃げ出す。導かれるように事故が起こった研究施設にやって来る。志半ばで研究を諦めさせられ自殺した父親の仇をとるため研究を進めていた。
- チヒロ(小林美佐)
既に製造が中止された廃棄予定のロボット。手術後のレオナには唯一人間に見える相手。亡くなったレイコと同じ顔をしている。解体処理場で出会ったレオナと行動を共にする。
- ランプ(広瀬正志)
レオナの古い友人。レオナの記憶喪失を「永遠の命」の情報を独り占めするための詐称と決めつけ、レオナを執拗に追い続ける。
- ニールセン(小川真司)
医師。レオナに手術を施し助ける。人口頭脳化の手術の影響でレオナが、人間の身体を持ちながらロボットの心を持ってしまったのではないかと考える。
- レイコ(大坂史子)
フェニックス計画の科学者の1人で、レオナの恋人。施設の爆発事故で亡くなる。レオナの最期の記憶ではレオナを「裏切者」と呼ぶ。
- 猿田彦博士(小村哲生)
世界的に高名な生物学者。滅びゆく地球を救うためのフェニックス計画を進める中心人物。
- ロビタ(牛山茂)
地球を捨て火星に移り住んで一世紀後、コロニーで少年の世話するロボット。
実は、人間であることを辞め、ロボットとして生きていくことにしたレオナ自身。
- 火の鳥(竹下景子)
滅びゆく地球に火の鳥の生態研究のためやって来たレオナに運命を告げる。
- ナレーション(久米明)
主題歌
エンディングテーマは、中島美嘉の「火の鳥」。
レビュー
火の鳥復活編はホントいいよね
— ピリンザラザ (@pirin_zaraza) February 7, 2020
事故で五感が狂って人間が人間に見えなくなってしまった主人公が唯一人に見えたのがロボットっていう設定がたまらん🤖🤖🤖🤖
客観と主観の狭間で翻弄されたのち自分の見た景色を信じるみたいな世界観の作品大好きや🔴🔴 pic.twitter.com/a9puN77SUr
その昔NHKでやってた火の鳥のアニメで火の鳥復活編が内容ほぼオリジナルに改変されてたのは割とどうでも良かったんだけど話の内容がレオナとチヒロの純愛どころか原作に一ミリも出てきてないレオナの父×レオナの方が話の8割を占めてて「これ何のアニメだっけ…」ってなった思い出
— ついり (@tsutsuiri00) October 15, 2019
火の鳥 復活編のレオナって、アニメの純粋な感じも良いし、漫画の結構ごたごたした過去持ちの(これ以上はネタバレ)感じも良いし、つまりどこのレオナもイケメンなんだよな。好き。
— 葎 (@ritu_mgr) July 12, 2020
火の鳥のアニメをきれいな画質で見たくてブルーレイ購入(輸入盤)。復活編がお気に入り。 pic.twitter.com/FvIvTsjnIZ
— mozukabu (@qjsn) January 17, 2022
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