中谷美紀、渡部篤郎共演の人気刑事ドラマ「ケイゾク」。タイトルの「ケイゾク」は警察内部で“迷宮入り事件”を指す用語。物語では捜査一課の弐係がこの勤務にあたっている。この「弐係」で繰り広げられる個性豊かな刑事と、用意周到な犯罪者との知恵比べを軸にドラマは展開する。中谷美紀は東大卒エリートで天才的な頭脳を持つが、あか抜けない新米女性刑事・柴田を好演。一方、渡部篤郎は一見デキル男だが、ある事件に関わる曰く付きの叩き上げ刑事・真山を演じた。本作は人気シリーズとなり、後にスペシャル版と映画版も制作。さらに2010年10月期には本シリーズを手掛けた堤幸彦演出の「SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜」も放送され話題となった。©TBS
演出 | 金子文紀 | 「俺の家の話」「SPEC(スペック)」「池袋ウエストゲートパーク」 |
脚本 | 西荻弓絵 | 「SPECサーガ」「SPEC~天~」「SPEC~零~」「SPEC~翔~」 |
撮影 | 唐沢悟 | 「イニシエーション・ラブ」「真田十勇士」「溺れる魚」「JamFilms」 |
音楽 | 見岳章 | 「ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer」「ケイゾク/特別篇(ファントム)」 |
あらすじ
迷宮入りの事件だけを扱う警視庁捜査一課弐係には未解決の事件が数多く眠っているが、解決するのは年に2~3件というお粗末な仕事ぶり。弐係の刑事たちは日々、安穏と過ごしてきたのだ。ところがここに東大卒のキャリア・柴田(中谷美紀)が配属されてきてからというもの、何故か迷宮入り事件(警察内部では“ケイゾク”と呼ばれている)の相談者が増えつつあった。
“弐係”に竹下美奈子(松田美由紀)という女性がやってきた。1年前に起きた「ブティック強盗殺人事件」の被害者の妻だ。美奈子は、弐係の面々に難題を持ちかける。「私が犯人を見つけた。犯人の部屋に盗聴器を仕掛けてほしい」と。実は、殺された夫には生前、森川祐子(MIKI)という愛人がいて、その女こそが犯人だというのだ。美奈子は偶然、祐子が共犯者らしき人物とお金の受け渡しについて話しているのを聞いてしまったのだという。証拠をつかむための“盗聴”を依頼された野々村光太郎弐係係長(竜雷太)だが、「盗聴は違法で、祐子が犯人とは断定できない」とその申し出を断る。しかし柴田(中谷美紀)は祐子が事件に関係すると推理。早速、柴田は捜査一課一係の木戸彩(鈴木紗理奈)に張り込みのノウハウを伝授してもらい、真山(渡部篤郎)らと祐子の家の張り込み捜査を開始する。お金の受け渡しの約束の夜、野球帽を目深に被った男が祐子の部屋にやってくる。
※以降はネタバレを含みますので、本編を視聴した後で読むことをおススメします。
警視庁捜査一課捜査弐係(通称:ケイゾク)とは??
警視庁捜査一課捜査弐係(通称:ケイゾク)は、迷宮入りの事件だけを専門に扱う部署。地下3階に大量の書類と共に追いやられている。
登場人物
- 柴田純(中谷美紀)
警視庁捜査一課弐係に配属された東京大学法学部を首席で卒業したキャリア警察官僚。研修として3か月間、弐係に配属される。天才的な頭脳と洞察力・論理性を備えており、迷宮入りの難事件を解決に導く。怖いもの知らずの非常識。竹下美奈子の訴えから森川祐子の証言が虚偽であると判断し、森川祐子宅を盗聴するという違法捜査に踏み切る。盗聴時に聞こえた時計の音から部屋が変わっていることに気が付く。
- 真山徹(渡部篤郎)
警視庁捜査一課、捜査弐係に勤める叩き上げの刑事。公安出身でやり手だが全くやる気がなく、今は、迷宮入りの事件だけを扱う“弐係”に配属されている。野々村の命令で柴田の捜査に嫌々付き添う。プライベートではある人物を執拗に監視し続けている。森川祐子の部屋から成田の怒鳴り声が聞こえたため現場に急行、廊下にいた成田を逮捕し、部屋で殺害されていた森川を発見する。
ケイゾク VS 盗聴された殺人
- 竹下美奈子(松田美由紀)
1年前に起きた「ブティック強盗殺人事件」の被害者の妻。ブティック「La Shell」オーナーだった店に強盗が入り、夫が殺害され1,000万円を奪われる。夫の愛人だった森川祐子が恋人と電話で事件を起こした張本人である話を立ち聞きし、証拠がないと動けない警察に祐子の部屋を盗聴するよう依頼する。現在は小学校に入学を控える息子の雅和を女手ひとつで育てている。
- 森川 祐子(MIKI)
ブティックの元従業員。オーナー竹下とは愛人関係にあり、当時事件現場にも居合わせ犯人を目撃したと証言するが、柴田の推理で証言は嘘で実行犯の成田と共謀していたことが分かる。弐係が盗聴する中、自宅で殺害される。
- 成田 誠(山口馬木也)
森川祐子の恋人。1年前に強盗殺人で得た大金を分け合う約束を祐子と交わしていたが、祐子宅に訪れた際に真山に祐子殺害の現行犯として逮捕される。しかし、本人は森川祐子の部屋に訪れた際にもぬけの殻で、森川祐子の殺人には関与していないと話す。
- オーナー竹下
1年前に起きた「ブティック強盗殺人事件」の被害者。妻の美奈子が止めるのも聞かず、若い愛人である森川祐子に入れあげ金品を貢いでいた。
警視庁捜査一課弐係
- 野々村光太郎(竜雷太)
捜査一課弐係係長。研修期間中の柴田が遅刻や規則を破っても全てもみ消すほどの事なかれ主義。近藤から聞いた同窓会で起きた謎の事件を解き明かそうとする。
- 近藤昭男(徳井優)
捜査一課弐係の刑事。機械が得意で、森川祐子の自宅の盗聴を真山たちと行う。
- 谷口剛(長江英和)
捜査一課弐係の長身の刑事。真山と共に森川祐子のマンションに訪れた成田を確保する。
警視庁捜査一課
- 木戸彩(鈴木紗理奈)
捜査一課一係の庶務。弐係でサボっていることが多く、世話焼きで危なっかしい柴田の面倒を見る。柴田に張り込みの際にはトイレに行けないのでオムツを付けて行くように忠告する。
- 早乙女仁(野口五郎)
キャリア組の管理官。物腰は柔らかだがプライドが高く傲慢。弐係や柴田のことを馬鹿にしている。
- 林田誠一(矢島健一)
捜査一課一係の係長。早乙女の腰巾着。毎回、弐係に偉そうに接する。
- 長尾昇(有福正志)
捜査一課の主任警部補。
その他
- 朝倉裕人(高木将大)
真山が監視している対象人物。
- 大沢麻衣子(西尾まり)
世田谷区の職員。柴田の友人で真山が監視している朝倉と一緒にいた女性。
- KEE(渋川清彦)
真山の身辺を調査する記者。何者からか真山に関するビデオテープを受け取り喜ぶ。
真相
森川祐子を殺害した竹下美奈子は、マンションの通路に即席の壁を作り、一番奥の部屋が祐子の部屋であるという思い込みを使い、手前の空き部屋を成田に見せ祐子が金を持ち逃げしたように勘違いさせていた。盗聴していた弐係が急行する前に壁を撤去し、弐係と成田を祐子の部屋に行かせ、成田が殺害したように思わせるトリックだった。
エンディング
事件が解決し柴田と竹下美奈子がマンションを出ると、真山が竹下の息子に「パパを殺した犯人をママが殺した」「立派なことをやった」と教えている。竹下は半狂乱になるが、捜査一課から1年前の強盗殺人を成田が認め死刑になるだろうと聞き、竹下は「後悔なんかしていないから」と子供を残し笑顔で連行されていく。
主題歌
主題歌は中谷美紀の「クロニック・ラヴ」
視聴者の声
ケイゾク3話見終わったワイ
— iyu (@yuihsoh) September 7, 2020
「後味悪いを突っ切ると逆に良い気がしてくるんだな」
#ケイゾク 3話のトリックはショボイけど、真山×柴田の掛け合いが多く大好きな回。そして2人がぐっと近づいた回だと思う。テニスコートの朝倉を真山が監視するシーン、今見るとギミックがくどい?とも思うけど、兎に角カッコいい。真山さんの飛び蹴りも兎に角カッコいいぞ
— 🎧ありそん (@miyukiinwhite) August 12, 2020
『ケイゾク』3話まで視聴
— ちあき@イブキ (@7023_atp) February 9, 2021
ちっちゃい頃に親が見てた記憶しか無かったけど、今見ると最高やんな
後味の悪さがまたたまらんね・・・ pic.twitter.com/Bx6xXMpZZL
今更ながらケイゾク3話まで観てみて、最近ではあまり見かけなくなった(最近だとアンナチュナルの何話かにあったけれど)現実の突き付け方が秀逸すぎて面白い。 伏線への繋げ方もイイネ😀
— またろう (@matarooozzz) April 13, 2018
ケイゾク3話の真山さんの、パパを殺した犯人をママが殺しましたと、立派なことをやりましたとちゃんとこの子に伝えてやれってセリフが凄いぐっとくるし、その後の表情も引きつってて本当凄い(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
— ペンマントル (@susucucu) April 4, 2019
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