柔らかい物腰のうちに秘めた卓越した推理力。警視庁捜査一課の殺人事件担当・古畑任三郎(田村正和)が、完全犯罪をたくらむ犯人たちと対決していく人気ドラマ。1999年に放送された第3シーズンの第3話「古畑、風邪をひく」。
演出 | 河野圭太 | 「危険なビーナス」「ドクターホワイト」「椿山課長の七日間」 |
脚本 | 三谷幸喜 | 「鎌倉殿の13人」「真田丸」「記憶にございません!」「ステキな金縛り」 |
音楽 | 本間勇輔 | 「古畑任三郎 全て閣下の仕業」「コーチ」 |
あらすじ
出張を終えた古畑任三郎(田村正和)と今泉(西村雅彦)、西園寺(石井正則)の3人の刑事は、長野の雛美(ひなび)村に立ち寄った。その村は、全村民から敬意を集める荒木嘉右衛門(松村達雄)村長を中心とする寒村であった。荒木ら村の幹部は、村の活気を取り戻そうと地酒開発に乗り出し、東京のデパートと組んで売り出す計画を進めていた。 古畑一行は、村にたった一つの旅館に泊まった。今泉はそこで日下部薫子(あめくみちこ)という女に出会い、ピンポンに興じる。薫子はデパートの仕入れ責任者で、地酒を大々的に売り出すために、たびたび村に来ていた。 しかし、薫子が責任者というのは嘘で、それが荒木たちに知れるところとなる。薫子に使った金は1500万円。表沙汰になると困るうえ、それ以上に地酒開発が頓挫しかねない。開き直る薫子に「あんたら、田舎モンは・・・」と馬鹿にされた荒木は、薫子を殺害してしまう。
登場人物
- 古畑任三郎(田村正和)
警視庁刑事部捜査一課の刑事で、階級は警部補。警視庁きっての推理力の持ち主で、わずかな手がかりや発言の矛盾を即座に見抜く鋭い観察眼と、犯人の裏をかく巧みな話術により、幾多の事件を早期解決に導いている。立ち振る舞いは紳士的だが、その一方で幼稚な程細かいことにこだわり、悪戯好きで負けず嫌いな性格でもある。
東京に帰るはずが風邪がつらく、長野の温泉宿で一泊することになる。
- 荒木嘉右衛門(松村達雄)
雛美村の村長。村の危機を何度も救ったため村民から敬われている。日下部薫子を日本刀で斬り殺す。
- 鵜飼(岡八郎)
村役場の助役。村長に自首を止めさせ、村民たちと協力し薫子がいなかったように芝居を打つ。しかし、古畑たちが村中に聞き込みを開始したため焦り、薫子の替え玉を用意する。古畑に追及され自分が薫子を殺したと村長を庇い自供する。
- 日下部薫子(あめくみちこ)
百貨店の経理担当。百貨店と組んで「雛の誉」を売り出すという嘘で村民たちを騙し、村民に用意させた1,500万円を横領する。村民から追及されると村民も”贈収賄”になるとうそぶき田舎者と馬鹿にしたため村長に日本刀で斬り殺される。村民たちに沼に沈められる。古畑たちと同じ宿に宿泊しており、声をかけられた今泉をボディーガードとして使おうとする。
- 鬼頭
村の酒蔵の杜氏。「ひなのほまれ」を作った。
- 久野医師(奥村公延)
村の医者。古畑の風邪を診察する。村長が村では親方様と呼ばれていることなどを古畑に話す。風邪には「雛の誉」が一番効くと日本酒を勧める。
- 清水巡査(郷田ほづみ)
村のお地蔵さんが落書きされており、今泉が怪しいと追及する。
- バーテンダー(松澤一之)
今泉と薫子を接客するが、翌日の聞き込みでは、今泉が一人で来店したと報告する。
- 今泉慎太郎(西村まさ彦/制作時は西村雅彦)
古畑の部下。階級は巡査。村で出会った薫子に一目惚れする。卓球やバーなどで甘い時間を過ごすが、村の誰に聞いても薫子がいないことになっており発狂する。しかし、薫子に貸した爪切りに薫子のマニキュアのついた爪が見つかったことで薫子の捜索を開始する。
- 西園寺(石井正則)
古畑の部下。背は低いがきわめて優秀な刑事。生真面目で気が利くため古畑からの評価は高い。今泉の話を「知恵は足りないかもしれませんが、嘘はつかない」と信じ捜査に協力する。
真相
- 薫子の替え玉女性が発言した「焼酎」を達筆で書くと「焼き蛤」に見えることから女性が台本を読んでいたと見破る。
- 村長はすべての罪を認め、潔く自首すると古畑に誓う。古畑は村民たちの罪については目をつぶることを村長に約束する。
- お地蔵様に落書きをしたのは今泉ではなく古畑だった。
視聴者の声
「古畑、風邪をひく」
— シュリラ*ᵕ̈* 🍟 (@shurira) August 25, 2023
この話好きなんだよなぁ
年齢重ねるとこの最後のシーンは涙が出てくる。
人間、いくつになっても学びがある
御館様でさえ、「私はまだまだだなぁ、、」と言うのだから。
#古畑任三郎 pic.twitter.com/hLJNdcvjNQ
#古畑任三郎
— 菜々 (@rokubancho1963) August 25, 2023
今日の再放送の「古畑、風邪をひく(灰色の村)」は、何年か前の再放送で見て、どハマりするきっかけの回でした。
縁側で雛の誉を酌み交わすシーンの穏やかな切なさ、いつみても胸にしみます。
今年の風邪はたちが悪いってよく言います。去年も一昨年もそんなこと言ってました。
— 古畑任三郎独白bot (@furuhata__bot) March 30, 2023
風邪は年々たちが悪くなっているようです。みなさん、お身体は大切に・・・
【第三十話 灰色の村(古畑、風邪をひく)】
ものすごく久しぶりに観た古畑任三郎シーズン3の「古畑、風邪をひく」(とても良い回)で助役の鵜飼を演じたひとがあまりに硬軟取り混ぜて上手く、「こんないい面構えした役者さんいたの?誰?」となり、岡八郎さんという喜劇役者の存在を知れてよかったです。(多分昔観たた時も調べた気が)
— あゆみK (@HironoYuna) September 17, 2023
と、それより
— パラ@鎮魂の空 (@MGMR_nu) August 25, 2023
古畑風邪をひく面白かった~録画してって正解だったぁ
でも最後、私以外の村人は罪に問わないでくれに対する古畑の「はい」は正直かなり無理があると思うぞw
視聴はコチラ
古畑任三郎「シーズン1」の記事はコチラ
古畑任三郎「シーズン3」の記事はコチラ
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